訪問先の中に、シスコ(Cisco)という会社がありました。
IT業界に身を置く人なら、知らない人はいない、ネットワーク機器の大手です。
世界中のネットワークのルータの、かなりの部分がシスコ製だと思います。
そこの本社を訪ねたのですが、とにかく広いのです。
もともと、シリコンバレー地区は、大体どこも広々ゆったりしたした風景で、そこに散らばるITベンチャーは、Oracle、BEAなど有名な大手を除けば、平屋の建物であることが多いです。
それにしても、シスコは、やはり別格。
広大な敷地の中に、同じデザインのビルがたくさん点在しているのです。
10棟以上あったような気がします。
現地では、まさにその名も「Campus」と呼ばれているようで、確かに、大きな大学を思わせる眺めでした。
案内されたのは、訪問者用のビルで、会社の歴史や製品が展示してある傍らに並んでいる部屋の1つでセミナーを受けるのです。
英語という点からすると、かなりの緊張感。
だって、小さな静かなセミナー室に私たち5人と、講師2人。
もちろん全て英語です。
目の前のプレゼン画面を見ながらなので なんとなく分かるものの、これがもし、話しだけだったら なかなか理解できるものではありません。
講師から話しかけられはしないか、ハラハラドキドキでした。
それはさておき、訪問したのは午前だったのですが、事前に見ていたアジェンダ(agenda)では、セミナーの後に「Lunch」と書いてあるのです。
やったー! 昼はご馳走してもらえる!
なので、セミナーが終わったら、食堂かどっかへ移動するのかなと思っていたのですが、全然違ってました。
もともとセミナーが始まるときに、すでに部屋の後ろのテーブルにはコーヒーポットや、ペットボトル入りの飲み物が置いてあって、自由に飲めるようになってはいたのですが、
昼近くになったら、今度はベーグルとか、そういうお菓子っぽいパンが運ばれてきて、同じテーブルに並べられたのです。
で、セミナーの途中で講師から
「自由に食べながら聞いてください」
と言われたのです。
え? という感じなのですが、確かに合理的といえば合理的。
このスタイルは割と一般的らしく、その後訪れたうちの何社かはこんな感じで、ミーティング中、飲み物は各自、自由に取って飲むというところが多かったです。
しかも、ペットボトルの飲料は意外に水(ミネラルウォーター)が多かったりして、合理的というか健康的と言うか。
今では、日本でもIT系イベントでは、ミネラルウォーターは一般的ですが、このころは、珍しかったです。
ある会社では、ミーティング中に1人1個ずつ、とても大きなサンドイッチとペットボトル飲料を出されました。
また、Intelでも、相手方の偉い人(確かVice President)が、サンドイッチをほお張りながら説明してくれたことがありました。
まあ、そのときは、午前9時とか10時とかいう時間帯で、訪問者である私たちも含めて、他の人たちは誰も食べてませんでしたが..
この手の会社は、個人個人の時間が、かなり自由なのかも知れません。